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2020年5月8日(金)

芝原友也先生(H23)の学位予備審査が開催されました。

昨日、芝原友也先生(H23)の学位予備審査が無事終了いたしました。

マウス脳梗塞モデルを用いて、PDGFRβを介した血管周皮細胞(ペリサイト)による組織修復が、急性期脳梗塞後の梗塞周囲のアストログリオーシス、オリゴデンドロサイト前駆細胞の分化を促進させて、再髄鞘化をうながすことで機能回復にいたる内容を発表いたしました。

Pericyte-mediated tissue repair through PDGFRβ promotes peri-infarct astrogliosis, okigodendrogenesis, and functional recovery after acute ischemic stroke

現在、脳梗塞後に間葉系幹細胞を移植して脳梗塞後の転帰改善を目指す治療が模索されていますが、ペリサイトは間葉系由来の細胞であることから、間葉系幹細胞による神経機能改善効果のメカニズムの一旦を担っている可能性も考えられます。脳梗塞後の内因性の組織修復機構を解明することで将来的に脳梗塞後の機能改善を改善させることができる薬剤の開発につながれば、と期待したい研究内容です。

 

主査:神野尚三 教授(神経解剖学)

副査:岩城徹 教授(神経病理学)

副査:須藤信行 教授(心身医学)