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2023年1月13日(金)

大屋祐一郎先生(H25)の学位予備審査が開催されました

1/11に大屋祐一郎先生(H25)の学位予備審査が無事終了いたしました。

Fukuoka Stroke Registryに登録された18歳以上の急性期脳卒中連続症例の臨床情報を用いて

血管危険因子や脳卒中の病因、とくに虚血性脳卒中の原因について

若年成人(年齢≤50歳)と非若年成人(年齢>50歳)の間にどのように異なっているかを検討した内容を発表しました。

 

若年成人と非若年成人による脳梗塞の病院学的特徴と差異:多施設共同観察研究

Causes of Ischemic stroke in young adults versus non-young adults: A multicenter hospital-based observational study

 

・高血圧・糖尿病・脂質異常症などの血管危険因子は、非若年成人より若年成人で頻度は低いが、その合併の頻度は若年成人であっても加齢とともに増加した。

・喫煙、飲酒、肥満といった生活様式関連危険因子は、非若年成人より若年成人で高頻度に認めた。

・若年成人では、心原性脳塞栓症および大血管アテローム硬化の頻度は低く、その他の原因および原因不明が高頻度であった。小血管閉塞や大血管アテローム硬化は若年成人の間においても加齢とともに頻度が増加した。

・一部の高リスク塞栓源(心房粘液腫、拡張型心筋症、心内血栓)および中リスク塞栓源(心房中隔欠損症、非細菌性血栓性心内膜炎、卵円孔開存、左室壁低運動)は若年成人で頻度が高く、かつ、加齢によりその頻度が減少した。

・いくつかの稀な原因(血管疾患:可逆性脳血管攣縮症候群・もやもや病・その他の血管疾患・動脈解離・脳静脈血栓症、血液疾患;抗リン脂質抗体症候群・プロテインS欠乏症)は若年成人で高頻度に認め、加齢によりその頻度が減少した。

 

主査;二宮利治 教授(衛生・公衆衛生学)

副査:吉本幸司 教授(脳神経外科学)

副査:磯部紀子 教授(神経内科学)