植木香奈先生(H24)の学位予備審査が開催されました。
Fukuoka Stroke Registry (FSR) に登録された発症7日以内の脳梗塞患者（12576例）を対象に
eGFR低下また蛋白尿と脳梗塞後の長期臨床転帰（全脳卒中再発と全死亡）の関連を検討した内容を発表しました。
eGFR低下および蛋白尿と虚血性脳卒中後の長期臨床転帰：縦断的観察コホート研究
Decreased estimated glomerular filtration rate and proteinuria and long-term outcomes after ischemic stroke: a longitudinal observational cohort study
・虚血性脳卒中患者において、eGFR低下と蛋白尿の2つの構成因子で定義したCKDは、古典的危険因子とは独立して全脳卒中再発、全死亡と関連していた。
・eGFR低下と蛋白尿は、全脳卒中再発、全死亡に対して相互に独立して関連していた。
・脂肪との関連において、eGFR分類では異質性を認めなかったが、蛋白尿分類では年齢と脳梗塞病型で異質性を認め、75歳未満及び非心原性脳梗塞の集団でより強い関連を認めた。
・KDIGOガイドラインで提唱されたCKD重症度は、全脳卒中再発、全死亡に有意に関連していた。
主査；磯部紀子 教授（神経内科学）
副査：馬場園 明 教授（医療経営・管理学）
副査：二宮 利治 教授（衛生・公衆衛生学）