急性期脳出血後の転帰とインスリン抵抗性との関連を検討した研究成果が、Journal of the American Heart Association(JAHA) に掲載されました。
本研究では、福岡脳卒中レジストリ(Fukuoka Stroke Registry)に登録された非外科的に加療された脳出血患者704例を対象に、インスリン抵抗性の指標である HOMA-IR と3か月後の機能予後との関連を検討しました。
解析の結果、インスリン抵抗性が高い患者ほど不良な機能予後(mRS 4–6)のリスクが有意に高いことが示されました。この関連は年齢・性別や臨床背景を調整後も独立して認められ、最も高い群では約2.9倍のリスク増加が確認されました。また、この関係は正常範囲内のHOMA-IRにおいても連続的に認められました。
さらに、既存の予後予測モデル(max-ICH score、FSR ICH score)にHOMA-IRを加えることで、予後予測能の改善が認められました。
本研究は、脳出血後の予後において、従来の臨床指標に加えてインスリン抵抗性という代謝異常が重要な予測因子となる可能性を示したものであり、今後のリスク層別化や治療戦略の最適化に寄与することが期待されます。
Kiyohara T, Nakamura K, Irie F, et al.
Association Between Higher Insulin Resistance and Poor Functional Outcome After Acute Ischemic Stroke
Journal of the American Heart Association (JAHA) 2026 Mar 18:e045867. doi: 10.1161/JAHA.125.045867. Online ahead of print.
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