医学生・研修医の方へFOR STUDENT & RESIDENT

先輩からのメッセージ

01.研究

日高 壮意

Masaoki Hidaka

九州大学 H27卒

研究で知識を深めながら臨床に生かせる医師に

入局を決めたきっかけ

 画像検査が先進化していく中で、病歴と診察から早期診断していく内科医の先生方に憧れ、内科医になろうと決めました。研修中に出会った「専門分野が違っていても、経験と知識を持った内科医が集まれば互いに異なる過程をたどりながら同じ正しい診断に辿り着く」という言葉も内科に進むきっかけとなりました。どの分野も魅力的でしたが、脳血管内科の先生方が幅広い内科的知識を持っていらっしゃったこと、難しい疾患にも患者さんとコミュニケーションをとりながら一生懸命診断・治療されている姿と、研修医の意見にもしっかりと耳を傾けて下さったことに感銘を受け、脳血管内科を選びました。

やりがいを感じた瞬間

 臨床ではもちろんうまく行かないこともありますが、患者さんが良くなっていく姿を見ると、この分野に進んでよかったなと感じます。臨床の合間で少しずつ積み重ねた内科的知識、特に非専門分野の知識がふとしたところで正しい診断・正しい治療につながることがあり、その喜びはひとしおです。現在は大学院生として基礎研究に従事させて頂いています。脳梗塞モデルマウスを実験に使用させて頂きながら、脳梗塞ではどういったことが起こっているのかを細胞・分子レベルで観察でき、脳梗塞の病態理解が日々深まっているところにやりがいを感じています。

今後の目標

 rt-PAや急性期血行再建により脳梗塞の治療は劇的に改善しました。一方で、亜急性期~慢性期にかけての有効な治療法はほとんどなく、多くの患者さんが麻痺や感覚障害といった後遺症に悩まされることが多い状態です。基礎研究を通じて、亜急性期~慢性期における有効治療の確立や、治療につながり得るような脳梗塞の病態解明を目指して研究を進めていきたいと考えています。