九州大学大学院 病態機能内科学(第二内科)消化器研究室

当科における臨床研究および治療 CLINICAL CASE STUDY

カプセル内視鏡検査を中心とした消化管疾患データベース研究(多施設共同研究)

臨床研究について

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして、九州大学病院消化管内科では、現在カプセル内視鏡検査を施行された患者さんを対象として、臨床病理学的特徴、臨床病理学的特徴、病変検出能、適切な処置法に関する「臨床研究」を行っています。
今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、平成33年12月31日までです。

研究の目的や意義について

本研究ではカプセル内視鏡検査を施行された患者の登録システムを作成することにより、臨床病理学的特徴、病変検出能、適切な処置法との関連を解析し、その後、追跡することで検証を行うことが可能になると考えています。

研究の対象者について

この研究の対象となるのは九州大学消化管内科および共同研究施設でカプセル内視鏡検査を施行された患者さんで2005年以降に当科および共同研究施設でとカプセル内視鏡検査を施行された患者約1500例が対象となります。また、先行して行われた以下の研究により得られたデータを二次利用します。
「カプセル内視鏡検査を中心とした小腸疾患データベース」(承認番号:22-103、25-236、承認日:平成22年11月24日、研究期間;平成22年11月24日~平成29年3月31日) 、「パテンシーカプセルの適正使用、安全性、有効性に関する多施設前向き研究」(承認番号:25-12、承認日:平成25年4月12日、研究期間:平成27年12月31日~平成29年3月31日)、「大腸カプセル内視鏡検査における適切な処置法の検討」(承認番号:26083、27083、承認日:平成27年8月27日、研究期間:平成27年8月27日~平成29年3月31日)
研究の対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡ください。

研究の方法について

対象となる患者さんを登録し、下記の臨床情報を診療録より取得します。
①小腸カプセル内視鏡、パテンシーカプセル、大腸カプセル内視鏡に関する情報(検査施行日、検査目的、前処置、消化管通過時間、検査所見、合併症)
②臨床所見(施設名、患者番号、検査時年齢、性別、病歴、症状、使用薬剤、基礎疾患、既往歴)
③血液所見(WBC、Hb、TP、Alb、CRP、CEA、CA19-9、sIL-2R)
④画像所見(内視鏡所見、X線所見、CT所見、MRI所見)
⑤病理学的所見
⑥治療
⑦経過(最終診断)・予後
・共同研究施設では各施設で匿名化した上記情報をUSBメモリーで当院へ郵送します。
以上により得られたデータを用い、検査・治療の有効性、安全性(偶発症)、疾病頻度、臨床像、長期予後(経過)を評価し、消化管疾患における学術的評価を確立する予定です。

個人情報の取り扱いについて

対象者のカルテの情報をこの研究に使用する際には、対象者のお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。対象者と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、九州大学大学院医学研究院病態機能内科学分野内のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野の職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、あなた対象者が特定できる情報を使用することはありません。
この研究によって取得した個人情報は、九州大学大学院医学研究院病態機能内科学分野・教授・北園 孝成の責任の下、厳重な管理を行います。

試料や情報の保管等について

この研究において得られた対象者のカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学大学院医学研究院病態機能内科学分野において同分野教授・北園 孝成の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
また、この研究で得られた対象者の情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

研究に関する情報や個人情報の開示について

この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。
また、ご本人からの開示の求めに応じて、保有する個人情報のうちその本人に関するものについて開示します。情報の開示を希望される方は、ご連絡ください。

研究機関

研究実施場所 九州大学病院消化管内科
研究責任者 九州大学大学院病態機能内科学 教授 北園孝成
研究分担者 九州大学病院消化管内科・講師・江崎幹宏

九州大学病院消化管内科・併任講師・森山 智彦

九州大学病院消化管内科・助教・鳥巣 剛弘

九州大学病院消化管内科・臨床助教・平野 敦士

九州大学先端医療イノベーションセンター・助教・岡本 康治

九州大学大学院医学系学府病態機能内科学・大学院生・原田 英
共同研究施設
/ 研究責任者の職名・氏名
役割:情報の収集
日本赤十字社 松山赤十字病院/胃腸センター部長 蔵原晃一

公立学校共済組合 九州中央病院/消化器科部長 檜沢一興

遠賀中間医師会おんが病院/院長 矢田親一朗

連絡先

この研究への登録を希望されない患者様は下記にご連絡下さい。

〒812-8582 福岡市東区馬出3丁目1-1 九州大学病院 病態機能内科(第二内科)
電話:092-642-5261(消化器研究室) FAX:092-642-5273
メール:akharada@intmed2.med.kyushu-u.ac.jp
担当:九州大学大学院医学系学府病態機能内科学 大学院生 原田 英

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