九州大学大学院 病態機能内科学(第二内科)消化器研究室

当科における臨床研究および治療 CLINICAL CASE STUDY

ステロイドで寛解導入した潰瘍性大腸炎患者におけるステロイド再導入時の再寛解に関連する因子の探索(多施設共同研究)

臨床研究について

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして、九州大学病院消化管内科では、熊本大学病院消化器内科と共同で、ステロイドによる寛解導入療法を行なわれた潰瘍性大腸炎の患者さんを対象として、ステロイド再導入時の再寛解に関連する因子の探索に関する「臨床研究」を現在行っています。 今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、2028年3月31日までです。

研究の目的や意義について

潰瘍性大腸炎は寛解と再燃を頻回に繰り返す難治性の腸疾患です。下痢や血便といった消化器症状により生活の質が障害されます。現時点では原因が不明であり、根本的な治療方法は確立されていないため、治療の目的の一つは、可能な限り再燃を抑えるよう病勢をコントロールする必要があります。ステロイドは潰瘍性大腸炎における重要な治療薬の一つですが、投与量や減量の仕方は症例や各主治医の判断で決められることが多く、投与法に関する一定の見解はありません。潰瘍性大腸炎における初回ステロイド投与における改善率は8割程度とされ、有効な寛解導入療法であると言えますが、そのうちの半数以上の患者は再燃しステロイドが再投与されます。いままでの研究ではステロイド初回投与時の寛解にどのような因子が影響を与えているかの検証はなされていますが、ステロイド2回目再導入時の効果に関する検証はされていません。本研究では初回のステロイド投与で寛解したが、その後再燃した潰瘍性大腸炎患者における2回目ステロイドの再寛解に関連する因子を探索することを目的としています。

研究の対象者について

2015年1月1日から2023年3月31日の期間に当院および研究参加施設において、全身ステロイド初回導入後ステロイドフリー寛解に成功したが、再燃し2回目の全身ステロイドを導入された潰瘍性大腸炎患者さんを対象とします。
研究の対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡ください。

研究の方法について

該当する患者さんを対象者として登録し、診療情報をカルテから取得します。
カルテから取得した以下の診療情報を主に用います。
性別、年齢、身長、体重、生活歴、治療歴、検査歴、腹部症状、血液検査結果、内視鏡検査結果等

個人情報の取り扱いについて

患者さんの試料・情報や問診等は、氏名や住所などの個人情報を削り、代わりに新しい符号をつけて匿名化を行います。対照表を作成し、匿名化されたデータを電子メールで熊本大学病院に提供します。対照表は熊本大学病院には提供されず、各施設で保管されます。提供されたデータは熊本大学病院の主任研究者である中島昌利にて厳重に管理されます。今回の提供試料と診療情報を利用して実施される研究については、その研究成果を論文等により公開されますが、氏名を明らかにすることは一切なく、公開内容には個人のプライバシーに関わることは一切含みません。
患者さんの情報が研究に使用されることについて、患者さんもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究に使用しませんので、下記の連絡先までお申し出ください。お申し出をいただいた時点で、研究に用いないように手続をして、研究に用いられることはありません。この場合も、その後の診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。ただし、学会発表、論文発表後の修正はできかねます。

利益相反について

九州大学では、よりよい医療を社会に提供するために積極的に臨床研究を推進しています。そのための資金は公的資金以外に、企業や財団からの寄付や契約でまかなわれることもあります。医学研究の発展のために企業等との連携は必要不可欠なものとなっており、国や大学も健全な産学連携を推奨しています。
 一方で、産学連携を進めた場合、患者さんの利益と研究者や企業等の利益が相反(利益相反)しているのではないかという疑問が生じる事があります。そのような問題に対して九州大学では「九州大学利益相反マネジメント要項」及び「医系地区部局における臨床研究に係る利益相反マネジメント要項」を定めています。本研究はこれらの要項に基づいて実施されます。
本研究は日本炎症性腸疾患学会から資金援助を受ける予定です。本研究の計画・実施・報告において、研究の結果および結果の解釈に影響を及ぼすような「起こりえる利益相反」は存在せず、研究の実施が研究対象患者さんの権利・利益を損ねることはありません。
利益相反についてもっと詳しくお知りになりたい方は、下記の窓口へお問い合わせください。
利益相反マネジメント委員会
(窓口:九州大学病院ARO次世代医療センター 電話:092-642-5082

研究に関する情報や個人情報の開示について

本研究は氏名、生年月日などの患者さんを特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

研究機関

研究実施場所 九州大学病院
研究責任者 九州大学病院消化管内科・講師・鳥巣 剛弘
研究分担者 九州大学病院国際医療部・准教授・森山智彦
九州大学病院消化管内科・講師・鳥巣剛弘
九州大学病院消化管内科・講師・梅野淳嗣
九州大学病院消化管内科・助教・川崎啓祐
九州大学病院光学医療診療部・助教・藤岡審
九州大学病院消化管内科・助教・松野雄一
九州大学病院消化管内科・助教・長末智寛
九州大学病院消化管内科・医員・川床慎一郎
九州大学病院消化管内科・医員・今津愛介
九州大学大学院医学系学府・病態機能内科学・大学院生・内海聡志
共同研究施設
/ 研究責任者の氏名・所属
役割:情報の収集・管理
本澤 有介          関西医科大学 内科学第三講座
吉野 琢哉          医療法人嘉祥会よしの内科クリニック
林 智之              金沢大学 消化器内科
柿本 一城          大阪医科薬科大学 内科学Ⅱ教室
榊原 祐子          大阪医療センター 消化器内科
坂本 博次          自治医科大学  内科学講座消化器内科学部門
山口 純治          愛知医科大学病院 消化管内科
管野 琢也          名古屋市立大学病院 消化器代謝内科学
寺井 崇二          新潟大学医歯学総合病院 消化器内科
松岡 克善          東邦大学医療センター佐倉病院 消化器内科
高橋 壮              JA秋田厚生連由利組合総合病院 消化器内科
菅谷 武史          獨協医科大学病院 消化器内科
岡野 荘              JCHO東京山手メディカルセンター 炎症性腸疾患内科
江﨑 幹宏          佐賀大学 内科学講座消化器内科
鳥巣 剛弘          九州大学 消化管内科
芦塚 伸也          福岡大学病院 消化器内科
宗友 良憲          医療法人公仁会姫路中央病院 外科
上村 修司          鹿児島大学病院 消化器疾患生活習慣病学
松林 真央          北里大学北里研究所病院 炎症性腸疾患先進治療センター
高野 正太          大腸肛門病センター高野病院 消化器内科
猿田 雅之          東京慈恵会医科大学 内科学講座消化器・肝臓内科
松浦 稔              杏林大学医学部付属病院 消化器内科学
髙木 智久          京都府立医科大学 医療フロンティア展開学
安藤 勝祥          旭川医科大学 内科学講座 消化器内科学分野
黒川 憲              東京大学医学部附属病院 消化器内科
金城 徹              琉球大学病院 光学医療診療部
宗 祐人              戸畑共立病院 消化器病センター
庄野 孝              熊本中央病院 消化器内科
本原 利彦          山鹿市民医療センター 消化器内科
上原 正義          済生会熊本病院 消化器内科
光山 慶一          社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 炎症性腸疾患センター
大本 佳奈          熊本市民病院 消化器内科
坂井 良成          天草地域医療センター 消化器内科
松山 太一          国立病院機構熊本医療センター 消化器内科
森田 俊              久留米大学 内科学講座 消化器内科部門
野明 俊裕          社会医療法人社団高野会くるめ病院

連絡先

この研究への登録を希望されない患者様は下記にご連絡下さい。

〒812-8582 福岡市東区馬出3丁目1-1 九州大学病院 病態機能内科(第二内科)
電話:092-642-5261(消化器研究室) FAX:092-642-5273
メール:utsumi.satoshi.581@m.kyushu-u.ac.jp
担当:九州大学大学院医学系学府病態機能内科学 大学院生 内海 聡志

この研究の内容に関する問い合わせは下記にご連絡下さい。

〒860-0811 熊本県熊本市中央区本荘1-1-1
電話:096-373-5150(代表)
研究責任者:中島昌利

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